2018年9月17日月曜日

「7月29日。」

『7月29日。』
僕はこの日を一生忘れないだろう。やった瞬間にわかった。もう引退だと。その日はみんなには大丈夫と言っていたし、自分にもなんとかなると言い聞かせていたが、正直あんなに痛かったことはサッカーやってて初めてだし、音がしたのもわかってたから心のどこかではわかっていた。でも受け入れたくなかった。病院で前十字靭帯断裂と言われても何かの間違いじゃないかって願って違う病院にも行った。やっぱり結果は変わらなかった。一気に気持ちが切れて1、2週間くらいは何もやる気になれなかった。
このままサッカー人生終わりたくない。そう思えたのはたくさんの人が心配してくれたからだった。何かしなきゃと思えた。歴代の8番の方々はその人なりの形でチームに大きなものを残してきてくれた。同じようにはできないし、自分はその人たちに比べたら大したことはできないけど、四年として自分なりに何かを残したいと思う。そして人生最大の大怪我だけど少しでもサッカーをできる可能性があることがわかった今、自分にできること・みんなに残せるものは、最後まで諦めずに努力する姿勢だと思う。次またいつ怪我するかもわからないし、そもそも間に合うかもわからない。将来ちゃんと歩けなくなる可能性もある。でもそのリスクを負ってでもこのチームでサッカーしたい。みんなには多少気を遣わせたり迷惑をかけたりするかもしれないけど許してください。それだけの価値がある場所だと自分は思うから。だから最終節の笛が鳴り終わるまで、昇格すること、そしてできることなら試合に出てチームに貢献することを諦めずにやりきりたい。

あともう一つ、ピッチを離れて強く感じたことがある。一橋のア式には本気で心が揺さぶられる瞬間があるということ。正直この1年間くらい、そこまでの気持ちを感じた試合はそう多くない。明確な理由はわからないけど多分前の方が多かった。蓮さんがコーナーから同点弾を決めた瞬間とか、成城戦の笛が鳴って昇格がこぼれ落ちた瞬間とか、梶さんがスーパーゴールを決めた瞬間とか、宗さんが最終節でエグいシュート決めた瞬間とか、最終節の笛が鳴って昇格が決まった瞬間とか、大東戦で右田がヘディングで同点弾を奪った瞬間とか、圭吾さんが明学からゴール奪った瞬間とか。思い返せばどんどん出てくる。本当にどれも鮮明に覚えてる。自分が出てたとか出てないとかはそんな関係ない。もちろん自分が出てチームに貢献したいけど、出てなくてもこういう瞬間に立ち会って自分のモチベーションはさらに高まっていったと思う。
でも先週の帝京戦、久しぶりにその気持ちを感じた。城所がヘディングを決めた瞬間だ。あんなに嬉しくて、あんなに昂ぶって、あんなに楽しかった瞬間は久々だった。これがア式という団体にいることの最大の魅力だと僕は思う。そしてこれは今の僕たちにもそういう試合ができるということだと思う。もっと勝利のために、一点のために、全てを捧げる覚悟で臨んでいい。一人一人がそういった姿勢でいられれば、きっとこのチームの熱量はすごいものになる。熱狂できると思う。残りの試合全てにおいてそういう瞬間をみんなで作り上げていきたい。

最近の出来事
・ついにps4を買ってしまった。
・新宿のルミネで「ルミネカード作りませんかー」って声かけするバイトしてた日、げんきたちとニアミスしたらしい。見つからなくてよかった。
・ブラザー飯、しょうもないと言われてもやめる気ありません。参加希望者は人事部森山まで。

#8 田尻一真

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