2020年4月3日金曜日

「学生主体」とは何か。

「学生主体」とは何か。

新入生の皆さん、入学おめでとうございます。
3年GMで商学部の七條です。

新型コロナウイルスによる騒動が収まらず、部としても先行きが不透明な状態ですが、今回は、一橋大学ア式蹴球部の最大の特徴とも言える「学生主体」とは何かについて、また私が思うア式が目指すべき理想の組織像について書かせていただきます。

新入生の皆さんにとって入部のきっかけの一つになればいいです。また新入生だけでなく現役の2.3.4年生、またOBの方たちにも読んでいただき、是非、内容について議論したいです。よろしくお願いします。

「学生主体」
一橋大学ア式蹴球部の特徴について聞かれたら誰もが思い浮かべる言葉でしょう。そしてこれは来年100周年を迎える部の長い歴史の中でも大切にされてきた文化で、現役の部員も強く意識するものだと思います。それでは、この「学生主体」という言葉が意味するものは何か。私たちは組織として、また個人として何を大切にし、何を目指し、何を守っていくべきなのか。そんなことを考えていきたいです。

まず、組織体系としてア式にはGM(グラウンドマネージャー)とキャプテンが各代に一人づつ置かれ、最上級生のGMとキャプテンが最終的な意思決定をするという形を取っています。これはサッカー面においてもそれ以外においてもそうです。この先もおそらくこの体制が変わることはないでしょう。戸田さんという最高に頼もしい存在があっても、常に自分たちが求めて、自分たちが決定をする。意思決定の主体が学生であるというこのスタンスは続いていくだろうと思います。

しかし、私がこのブログで伝えたいこと。「学生主体」を掲げる私たちが組織として、個人として何を目指し、何を大切にしていくべきなのかはこれとは少し異なります。

私が大切にしたいこと、求めたいことは、部員である学生一人一人が主体性を持って動けることです。全員がGMに対しても、キャプテンに対しても、指導者に対しても、年齢や立場に関係なく平等に、自分の頭で考えて正しいと思うことを主体性を持って行動できること。GM・キャプテンに任せきりになるのではなく、対等に意見をかわし、弁証法的により良い答えを求める姿勢。その上で集団として協調性が高いこと、同じ方向を向けること。それができる組織の風土です。

自分の頭で考えて主体的に行動するには、自分の中に軸となる論理や信念を持つこと、達成したい目標やビジョンを持つこと、それから自分の持つ熱量に自信を持つことが不可欠です。論理や信念、目標といった軸を持つからこそ問題意識を抱くことができるし、自分の熱量に自信を持てるからこそ行動できると思います。

例えば、今の流れとして最高学年だけでその年のスローガンを決めるというものがあります。部員は最高学年になって初めて主体的に部全体のことを考え始めるということが少なからずあるでしょう。そうではなく、本来は日頃から全員がア式の現在と将来について考え、あるべき姿を議論するべきです。そうすることで、毎年議論を積み重ねていくこともできます、満を辞して最高学年になった時にはより高い次元で話ができるでしょう。全体として、目指すべきビジョンのブレを少なくすることもできるはずです。

口で言うだけなら簡単ですが、組織の全員が主体性を持って行動でき、なおかつ協調もできるというのはとても難しいことだと思います。これを50-70人単位でできている組織など、社会でもほとんどないでしょう。部員一人一人が場面に応じて、自分からリーダーになったりフォロワーになったりを決断することが求められます。他人を巻き込む力と支える力の両方が必要になるでしょう。ただ、私たちにはこれができる素質があると思います。「いい結果はいい関係性から」という考え方が浸透しているし、組織としての風通しの良さもある。学年問わず話し合え、他人の意見を受け付けないような人もいない。何より論理や信念をもとに自分の頭で考え、決断することができる人の集まりだと思っています。

「サッカーを通じて人を育て、社会に主体性のある人材を輩出する」実現できればそれは一橋大学ア式蹴球部ができるサッカー面以外の社会貢献となりうるでしょう。長年、学生主体を大切にしてきた我々が定めるべきビジョンではないか。私はそんな風に考えています。皆でもう一段階レベルアップして、全員の共通意識としてこの意味での「学生主体」に誇りを持つことができれば見える景色も変わるのではないでしょうか。主体的に行動したかどうかが評価軸の一つになってもいいかもしれませんね。

長くなりましたが、こんなところです。再開まで時間はありますが、こんな今だからこそできることを積み重ねていきましょう。

また、サッカーが好きでこんなア式を少しでもいいなと思った新入生は活動が再開すれば是非一度練習に来てみてください。履修相談にも乗っているので、連絡もお待ちしています。

最近の出来事
・ここに来て図らずともドスさんと同じ意見を持つことになった。
・アーケイ強すぎ。
・TMJの往生際の悪さ。


#21 七條拓

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