気がついたらもう4年生である。あんなに勉強して入った大学でサ ッカーしかしていない。高校の先生方とかが今の僕の生活を見たら どう思うだろうか。
大学までサッカー一筋でやってきた友人には「サッカー続けると思 ってなかった」と言われ、同窓会で3年ぶりに会った女の子には「 続けてるの意外だし、部活とか何が楽しいの?」と言われた。周り の人間にはそれぐらいの人間だと思われていたらしい。結構サッカ ーやってたんですけど。
この部活の良いところは、色々な背景がある部員が、一つの目標に 向かって真剣にサッカーに取り組める環境が整っているところだと 思っている。
当然個人の力量にも差があるし、サッカーに対する情熱もそれぞれ 少しずつ違う。ただ自分達の目指す目標だとか、ありたい姿に向か って全力を尽くせる環境って結構貴重で、 なかなかないんじゃないかと。 その環境を活かすも殺すも自分次第で、 自分達の取り組みが直接結果に関わるっていうのは本当にシビアな 世界だと思う。
そうした環境でサッカーを続けていられるのは本当に幸せなことだ と思う。自分みたいに大して実績も実力もなく、受験のために6月 の頭には高校の部活を引退してた人間が、大学で改めてサッカーに 向き合えるきっかけを与えてくれたこの組織、そして今まで面倒を 見てくれた先輩方には本当に感謝してもしきれない。
今までの先輩方が僕らにたくさんのものを残してくれたように、自 分も後輩に何かを残せるような一年を過ごしたいと思います。
話が変わりますが、僕が1年生のとき主将だった田中さんに、
「お前は自分を持て、このままだと都合良く周りに使われるし、そ れを都合良く受け入れる人間になるぞ。」
と、言われたことがある。あのときの田中さんのことばと一言一句 同じという自信はないけど、滅茶苦茶刺さった記憶がある。( 違ったらごめんなさい)
自分を持つって何だ。
僕はこういうことを延々と考えてしまうタイプです。( そして大体結果がでない)
主体性とか自律とか、いまのチームで重視されていることだけど、 個人的にそれらとは少し違う意味を持っている言葉だったと思う。
正直あのときはよく意味がわからなかったけど、今なら少しわかる 気がする。でも、4年生になってやっと少しわかってるようじゃ遅 い。
僕らはもう1年しか残されていないけど、新2、3年生の皆はまだ まだやれることがたくさんあるはず。それを突き詰めてほしいと思 っています。
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#11 田中才揮
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